スポーツネットワークかくだ

活動エリア
宮城県角田市
人口
2万7,586人(2022.3)
面積
147.5㎢
位置
宮城県の南部
取材年度
2022年

道の駅を活用した地域全体で取り組むコミッション

設立の経緯
・2016年、市の角田中央公園(総合スポーツ施設:愛称Kスポ)の隣に「道の駅」が整備される計画がスタートしたことを契機に、スポーツ施設と道の駅の連携による交流人口の拡大や地域活性化に取り組むため、 地方創生推進交付金を活用してスポーツ団体を中心に会議体が設置された。
・この会議体は交付金事業の実施期間である3年をもって解散となったが、それまでに培ってきたネットワー クを引き続き活用するため、2019年9月にスポーツコミッションとして新たに設立した。
・スポーツと道の駅の連携による取組は、(公財)笹川スポーツ財団の支援・助言を受けていた経緯もあり、 同財団と市・市教委で締結した連携協定の中で、実践研究の場としても位置づけられている。
基礎情報
所在地
宮城県角田市
設立
2019年9月
予算
連絡調整施設のためなし
職員数
(事務局を指定管理者が担う)
事務局
角田市教育委員会事務局生涯学習課
組織体制

ポイント

スポーツ施設と道の駅の連携

 角田市には、総合体育館、陸上競技場、野球場、多目的運動場、テニスコート、温水プールのほか、親子で楽しめる交通公園などが角田中央公園にまとめて整備されている(愛称:かくだスポーツビレッジ(Kスポ))。
 2019年4月、角田中央公園の隣に「道の駅かくだ」がオープンし、地域情報の発信、市内外の人々の交流、食を中心とした地場産業の振興、防災拠点などの役割を担っている。
 Kスポと道の駅が隣接している利点を活かし、道の駅をウォーキングの拠点として飲食や買い物を促す、総合体育館の健康相談日に運動や食事について助言して道の駅の食材を紹介する、大会等の開催時に道の駅が弁当を手配するなどの連携を行っている。

課題把握のための仕組みを構築し、専門チームで解決を図る

 コミッションはスポーツ協会やスポーツ少年団、学識経験者など9の組織・個人で構成されており、(公財)笹川スポーツ財団が支援・実践アドバイザーとなっている。事務局は、Kスポ指定管理者と市の生涯学習課が担っている。
 市のスポーツにおける課題把握や情報共有のため、関係団体を一堂に会する「懇談会」を設置するとともに、課題解決を図るための専門チームを設置している。一元的な情報発信のための「情報発信チーム」、道の駅とKスポ(隣接するスポーツ施設)の連携を担う「健康拠点化」チームなどがあり、地域部活動を検討する「部活動チーム」も設置されている。

スポーツを支える力となるボランティアの育成と派遣

設立当初の事務局は、効率的な運営のため、行政ではなく総合型地域スポーツクラブが担っていた。事務局運営に必要な経費は取組の公共性の高さから市が負担することが望ましいが、補助金では単年度の取組が中心となり、中長期的な展望が描きづらいという課題があった。また、コミッションの取組はKスポの運営管理業務とも密接に関わってくると想定された。このことから、コミッションの事務局運営を指定管理業務として整理し、2022年4月以降は指定管理者がコミッション事務局運営を担うこととした。このことにより、指定管理期間(5年間)はコミッション事務局運営体制を担保している。