金沢文化スポーツコミッション

活動エリア
石川県金沢市
人口
46万336人(2022.7)
面積
468.81㎢
位置
石川県のほぼ中央部、日本海に面する
取材年度
2022年

金沢が築いてきた文化や歴史との融合を図るコミッション

設立の経緯
・2015年に開催された金沢マラソンの成功を契機にスポーツを一元的にまとめる組織の必要性に着目
・金沢にとって身近な文化芸術の団体をはじめ、観光、教育、産業などの団体とスポーツ関連団体で2017年に設立準備委員会を設立
・スポーツも文化に包含する意思を表明した「金沢市スポーツ文化推進条例」が制定された2018年に設立
基礎情報
所在地
石川県金沢市
設立
2018年7月
予算
7,000万円(2021)
職員数
6人(うち2人が市職員)
事務局
金沢市文化スポーツ局(ただし、組織は金沢市観光協会内(経済局))
組織体制

ポイント

“金沢BRAND”にこだわった文化活動とのコラボレーション

 金沢における代表的な地域資源は多種多様で深みのある文化芸術である。この文化という地域資源をスポーツのイベントに融合させ、金沢の新たな魅力の創造や金沢らしさの演出を図ることで、金沢のファンを増やしていくという金沢文化スポーツコミッションの基本的なコンセプトを表すのが“金沢BRAND”である。
 全日本弓道遠的選手権大会(2018年)では、茶道とのコラボレーションにより、予選会で大会参加者にお茶を振舞った。西日本レディース卓球フェスタ(2019年)では、大会前日に水引アクセサリー制作体験、大会当日には金箔工芸体験などのイベントを同時開催するなど、文化活動とのコラボレーションを積極的に行っている。

地元の団体を支援する奨励金・補助金制度の展開

 金沢市では、文化スポーツイベントの全国大会・国際大会等の誘致を促進するため、金沢文化スポーツコミッションと連携して誘致・開催した地元団体(金沢市内に主たる活動拠点を置く団体)に奨励金、主催団体に開催費補助金を交付する支援制度を設けている。
 奨励金の交付先を地元団体にすることで、大会誘致に対するモチベーションを高めるとともに、文化スポーツイベントの主催者を担う機運の醸成につなげている。

民間経験のある人材のスキルや個性を活かす組織体制

 代表には、設立時より地元ホテルの元総支配人が着任。経済界での豊富な人脈ネットワークや経営マネジメント経験を活かした事業運営が行われている。
大会誘致については、営業経験のあるスタッフが競技団体に粘り強くアプローチし、理解と協力を求めている。民間企業で培った営業ノウハウを発揮して誘致につなげている。
 また、広報活動を担うスタッフは、SNSを活用し、スポーツイベントの案内や開催報告だけではなく、金沢のまちの魅力や日常的な様子等も交えた情報発信に力を入れているなど、民間出身者がこれまでの経験や個性を活かして活躍している。