おかやまスポーツプロモーション機構
地元の経済界と大学が中心となった
地域課題解決型コミッション
- 設立の経緯
- ・岡山市にはJリーグクラブ・ファジアーノ岡山FCをはじめ、様々な競技のトップスポーツチームが存在し、多様な経営課題が挙げられていたが、解決策を具現化するには至っていなかった
・チームからの相談先となっていた岡山商工会議所が岡山大学と連携し、課題解決に向けた話し合いの場の設定を目的に「おかやまスポーツプロモーション研究会」(SPOC研究会)が2014年に発足した
・その後、東京2020大会の開催を控えてスポーツに対する機運も盛り上がる中、SPOC研究会で議論を重ねてきた課題の解決策を具体的に実行する組織が必要となり、商工会議所や大学、青年会議所、経済同友会などで構成される「おかやまスポーツプロモーション機構」を2018年に設立した
- 基礎情報
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- 所在地
- 岡山県岡山市
- 設立
- 2018年6月
- 予算
- 200万円(2022)
- 職員数
- 3人
- 担当部署
- 岡山市産業観光局観光部プロモーション・MICE振興課/市民生活局スポーツ文化部スポーツ振興課
ポイント
産官学を中心とした地域活性化を目的とした体制
コミッションの母体となった「おかやまスポーツプロモーション研究会」(Agency of Sports Promotion for Okayama Community:SPOC研究会)は2022年度までに約100回の開催実績があり、現在も定期的に開催している。
「岡山の課題を解決するためにスポーツをどう活用するか」という視点でスタートしていることから、当初から現在までスポーツチーム等の関係団体はコミッションの構成メンバーには入っていない。事務局は、研究会の頃から実務を行っていた(公社)おかやま観光コンベンション協会が担っている(なお、スポーツチームは2020年にコミッションの諮問機関として設立した「おかやまトップスポーツ協議会」に所属しており、協議会を通じてコミッションへの意見提示や事業提案をする体制となっている)。

地域の課題を解決するプロジェクトの実施(ファジウォーカープロジェクト)
地域課題のひとつとして、Jリーグクラブ・ファジアーノ岡山FCの試合開催時、ホームスタジアムであるシティライトスタジアム周辺では賑わいが創出される一方、慢性的な交通渋滞、駐車場の不足による迷惑駐車などに悩まされていた。これらの問題解決を図るとともに、さらなる地域の活性化を目的として、2016年「ファジウォーカープロジェクト」を立ち上げた。
ファジウォーカープロジェクトとは、ファジアーノ岡山FCの試合観戦時の会場アクセスを、自家用車からそれ以外の手段に転換を促す取組であり、2019年以降はコミッションが実施している。2019年シーズンの結果として、試合観戦者の80%にプロジェクトが認知され、11%が自家用車での来場からその他の方法に転換したことが明らかとなった。年間21試合に換算すると、4,000台以上の削減効果となる。

