レポート

2025.09.19

「地域スポーツコミッションにおける地域おこし協力隊研修」開催レポート

地域スポーツコミッション(以下「地域SC」)の活動を担う地域おこし協力隊および自治体職員を対象に、地域SCでの活動基盤づくりに向けた知識の習得、各種制度の理解促進や、協力隊の任期終了後を見据えたキャリア設計を目的として、全3回の研修が開催されました。

本研修は、制度の基本から活動設計、採用と伴走体制の在り方、キャリア形成までを網羅的に学べるプログラムとなっており、全国の地域SC関係者がオンライン形式で参加しました。

●協力隊員向け研修

第1回:地域SCで働く地域おこし協力隊が知っておくべき行政の仕組みと予算について

第1回では、協力隊制度の基本的な構造や、地域SCと行政との関係、自治体予算の仕組みについて解説。地域SCに所属する協力隊は、スポーツコミッションの一員であり、同時に「地域おこし協力隊」「公務員」「地域住民・移住者」としての立場を兼ね備えています。こうした異なる立場を理解し、相互に尊重し合う関係性づくりの重要性が強調されました。
また、自治体の意思決定プロセスや予算執行における様々なルール、企画書・起案書の作成など、民間との違いが共有され、協力隊員が行政職員と信頼関係を築きながら活動を進めるための視点が示されました。

第2回:任期終了後を見据えた地域での仕事づくりと活動の進め方

任期終了後を見据えたキャリア形成や仕事づくりをテーマに、全国の協力隊OBOGの動向が紹介されました。就職や副業・個人事業といった多様な進路があることが共有され、特に「就職+副業」といった働き方や、「任期中にできるだけ小さく試し、失敗を繰り返す」といった柔軟な考え方が示されました。 また、受講者同士の対話の時間も設けられ、他地域での実践事例や他の受講者の考えに触れる中で、自身のキャリアを具体的に描き始めるきっかけとなる、有意義な機会となりました。

●自治体職員向け研修

地域SCにおける地域おこし協力隊の受入方法

地域SCにおいて地域おこし協力隊の受け入れに際して、制度の活用方法などについて、採用・伴走支援の両面から多角的に整理しました。
前半では、制度の概要のほか、近年の制度改正のポイント、地域SCにおける協力隊の位置づけについてなどの基礎的な知識を確認。あわせて、任期終了後の進路傾向なども共有され、制度全体の流れを俯瞰的にとらえる時間となりました。
後半では、協力隊導入において最も重要とされる「着任前の企画・募集・採用」について、実践的な視点から詳細に解説。協力隊員に求める業務やミッションの設計、募集情報の効果的な発信方法や選考プロセスなど、募集設計の実践的な要領が共有されました。 さらに、着任後の支援体制づくりや、マネジメントの基盤となる具体的なアクションについても紹介され、協力隊が大きな成果を生み出すために必要な視点が示されました。

全3回の研修を通して、地域SCにおける地域おこし協力隊制度の活用について、協力隊員・自治体職員それぞれの立場から学びを深める機会となりました。
協力隊員は自身のキャリアや日々の活動を見直すきっかけに、自治体職員は制度設計や支援体制を再考する場となり、今後の実践につながる学びの多い時間となりました。

参加者の声(参加者アンケートより一部抜粋)

「基礎的なところからご説明いただけたので、今後目指す方向性が少し見えたと感じ、貴重な時間でした。」(協力隊員)
「任期後のビジョンが不明瞭だったため、今回受講できて先輩方の事例などを聞くことができてよかったです。」(協力隊員)
「国の要綱やガイドラインだけでは読み解けない部分が多いので、受け入れに当たっての重要な視点などが聞けて良かったです。」(自治体職員)